今は『力で負けても考え方では負けるな!』
この言葉はわたしが管理職になったばかりの頃、ある恩師からかけて頂いた言葉になります。
その恩師は某大手建設機械メーカーのOBの方で生産管理部長を経験されていた方です。退職後、そのノウハウを必要としたわたしの勤めている会社に顧問という形で来て頂いておりました。
団塊の世代らしい考え方で令和の今では時代錯誤と言われても仕方ないぐらいの考え方で「会社に奉公」「恩に報いる」「御上が白と言えば黒も白」という感じですね。
わたしたちのようなアラフォー世代だからギリギリ付き合えるレベルでしょうね。令和の時代に舞い降りていれば「パワハラ」「モラハラ」で即更迭レベルです。
恩師は一言で表すなら「ザ・昭和」です(笑)
ぷらすさん、そんな人からかけられた言葉を大事にしているってダイジョウブ??
と思われるでしょうが、現代でもこの『力で負けても考え方で負けるな』の言葉は、当時のわたしのような境遇にある方には覚えてもらいたい言葉です。
特に若手の中間管理職(課長級)の方は刺さるものがあるとおもいますよ!
わたし自身「管理職」というマネジメントする役職は大好きです。そんな「管理職」になったのはいいが、いろいろと壁にぶつかっている人もいると思うので、そんなあなたにぜひ最後まで読んでもらいたいです。読むことであなたの気持ちがちょっとプラスになればいい。この記事はそんなお話です。
管理職になったばかりの環境
先ほど書いた「わたしのような境遇」とは当時はこんな状態でした↓
- 異例の抜擢でいきなり管理職、何の準備もなく管理職教育ゼロからのスタート
- 部下の役職者は全員年上。何人かは入社時の先輩。
- 部門を担当する上司はポンコツ。言わず、見ず、聞かずの典型的ダメ上司。
- 管理職となった部門は日陰部門、役員も寄り付かない「期待されていない部門」
ヤバいと思ったでしょ?その通り!ヤバい部門を任されてしまいました(笑)
この部門に来る前は、某大手商社の子会社に3年間出向し、戻って来てすぐにウチの会社が中国法人の支店立上げがあったので立上げ部隊として半年間海外赴任。
その期間にこの日陰部門が出来ていたので、わたしが管理職になった時点では新設部門に近い状態でした。
いつのまにか知らないうちに出来ていた部門に海外から戻ってきたばかりのわたしは浦島太郎状態。知らない顔ばかりの部門に「来期人事が出るまでリハビリがてら半年ぐらいのんびりしててね」的な感じで着任。役職は付いていましたがしばらくの間だけ腰掛けだと思っていたら、匂わせ無しで人事発令。
わたしがこの部門の管理職になっていました……
あれ~(汗)、話が違いますけど~……、これどーすんのよ??
よくよく話を聞いたら、前任が大きなミスをしたらしく会社に大きな損害を与えたために急遽更迭人事が発令、役員会で空いたポジションに誰を当て込むか悩んでいたら当時の社長が「ぷらすにやらせてみるか、あいつならなんとか上手くやるはず。」の鶴の一言で抜擢。同期も驚くサプライズ人事!…何かを期待された訳では無いという残念な人事でした(笑)
こんな状況で何すればいいの?誰か目的ぐらい教えてください!と思っていた当時でした。
悩んでいた時に相談した結果
そんなこんなで訳がわからないままスタートを切ったわけですが、なにせ勝手知った部門では無いので詳しい業務内容も大して把握していません。新設部門とは言え前身となる部門があり、そこの生え抜きとして昇格した訳では無いので完全アウェイ状態。
とにかく部門内状況を把握するために前任の管理職に確認してみるが、問題の後処理優先で引継ぎなんて無し。仕方がないので役職者を集めてミーティングしてみる、
……………ダメだ、この部門なにも計画されてない部門じゃないか。
この「期待されていない部門」の再生計画はまた別の記事でご紹介しますが、計画実行中はいろいろな壁が立ちはだかりました。顧客、上司、部下、全員敵じゃないか!とまで思わされたあの当時、心が折れそうになった頃に、恩師となる顧問にいろいろ相談してました。
この恩師には何度かお話しさせてもらっているうちに「今どきの若いのにしてはおもしろい(常に上から目線)」とかわいがられていましたので、毎日では無いですが朝顧問が来られる時間にコーヒーを飲むという習慣がありました。
当時、わたしもかなりストレスがあったのでしょうね、ある日顧問に日頃の不満をぶつけました。
正直言ってこの会社は考え方がおかしい!会社から指示も無いのに、変えようとすると反対する者がでてきて計画を阻む、こんなこといつまで続けなくてはいけないのでしょうか!?
普段は顧問に愚痴など言わずにニコニコと顧問の武勇伝を聞きながら管理のコツを学んでいただけなので、驚いたでしょうね。
今振り返ると自分の実力の無さを他人のせいにしていただけの愚痴でした。そんな状況を見かねて恩師から返ってきた言葉は
ぷらすくん、キミは優秀だ。やっていることも考えも何一つ間違ってはいない。だが、キミがいるここは会社なんだよ、全てが思い通り上手く事を進めれるものじゃない。やりたいことを好きにやりたいなら会社を辞めて自分でやれ、それが一番だ。ただし、キミはこの会社にとって必要とされる人材なのは間違いない。必要とされているならこの会社で出世しなさい。出世して会社を動かせるポジションになったら自分がやりたいことを仕事にできるから。
でした。「優秀だ」のフレーズで誰かを褒めるとかあまり聞かない人に褒めらたところが嬉しかったというのは一旦置いといて。顧問が言いたかったのは、会社という組織である以上「制限があり」「不自由である」ことをわたしに理解させたかったのだと思います。
今となってはこの言葉は良く理解できます。この「制限があり」「不自由である」ことの本質を理解してこそ会社で能力を発揮することができると言っても過言ではありません。この話も今後別の記事でご紹介します。
恩師からもらった言葉
とは言っても当時は納得なんてできませんでした。まだまだ若かったと思います。前述の内容以外にも「けど!」「しかし!」と不満を矢継ぎ早に出てきていたので止まらないと思ったのでしょうね、顧問から諭すようにこう返されました。
言いたいことはわかった。今持っている考えは素晴らしい考えであり、その考えは今後も持っていなさい。だが、今のキミの力では会社はGOを出さない。それは実績が少ないからだ。
そうなんです。わたしも当時のやり方や考えは何一つ間違ってはいないと自負していました。ただし組織はわたしにGOを出さず答えはSTAYでした。やっぱり会社は不自由です。この老害共め!と恨んでましたが、これは仕方ないですね。当時のわたしには実績の積み上げがまだ少なく、会社もぷらすに任せて良いのかどうかの判断を躊躇したのだと思います。それがNOも言わないSTAYだったという訳です。
(実績が無いって…そんなこと言われたらもう無理じゃない?それなら若いうちは会社では何もできないってことなのか?)
と暗い顔していたわたしに恩師は続けてこう話しました。
今回はダメでもチャンスは何度でもある、これから全部のチャンスを使って実績を作れ。キミに足りないのは経験と実績だけ、誰にも何も言わせない実績と考え方があれば戦える。今は”力で負けても考え方で負けるな”。考え方が負けていなければ力で負けていても、勝ててると思えばいい。仕事で大事なのは誰よりも良い考え方を自分が持てているかどうかだ!それまでは爪を磨いて待て。能ある鷹は爪を隠すだ!
素晴らしく深い言葉です。わかる人は分かると思います。この言葉の深さが。
その言葉を聞いた当時のわたしはこう返しました。
「それまでは爪を磨いて待て」の”それまで”っていつですか⁉いつまで我慢しなくちゃいけないんですか??教えてください!
浅っさ!水溜まりぐらい浅い!(笑)
せっかくいい言葉もらったのにまだ自分の事しか考えてませんでしたね。ちなみに先ほどの恩師の言葉は後でちゃんと聞き直してメモしてありますので間違っていません。ご安心ください。
「力で負けても考え方で負けるな」の意味
「力で負けても考え方で負けるな」の意味ですが、要約すると
となります。
この考えは、立場上どうしても貫き通せないことがあったり、自分の想いとは違うことをしなくてはいけない不甲斐ない状況に陥りやすい中間管理職にとっては救いの言葉になると思います。
自分の意志とは違う、やりたくない、けどやらざるを得ない、なんてことたまにありますよね。
そんな時この言葉と意味を思い出してください。あなたの考え方は間違っていない、むしろそうした方が良い結果が出るかもしれません。それでも今は機ではない、次のチャンスに今の自分の考えを使えば良い結果がでる。そう思って今は我慢する、チャンスはまだまだある!とプラスに考えれた方がいいとは思いませんか?
そうです。あなたの考えはその人より素晴らしいんです。自信を持ち続けてください。小さいコトで悩まず自分の考えをもっと大きくして次に活かせばいいだけです。今じゃなかった、ただそれだけです。あなたの考え方が良ければ、その考え方は次のチャンスで誰かを幸せにできることでしょう。
ぜひこれからもその良い考え方を磨いてください!
まとめ
冒頭でもお話ししたように、わたし自身「管理職」というマネジメントする役職は大好きです。世論では管理職=やりたくない役職と揶揄されることが多いですが、決してそんなことはありません。
管理職でしかできない仕事があります。会社の方針を分かりやすく部門へ浸透させ、働く従業員が望むことをボトムアップし、管理職が正しく行動することで会社も従業員もWINWINにすることができます。
もしあなたが管理職であり、管理職であることに悩みを抱えているのであれば、その行動に伴う成果が周りから支持され更に役職があがることで、大きな仕事、やりたかった仕事ができるというポジションにいることを忘れないでください。
会社は「制限がある」「不自由がある」とお話ししましたが、逆に「制限が無い自由」を想像してみてください。果たしてそれは自由でしょうか?何も決められていない=自分で全てを決めなくてはいけないという不自由さも併せ持っています。会社は「制限があり不自由」ですが、予め決められたルールの中で自分がやりたい事に注力できるという性質も持っています。それは組織であるが故です。
社畜より起業という考え方も良い考え方であると思いますが、会社に居続けるということをマイナスにとらえずプラスに考え「不自由の中の自由」を探し、就業時間は会社に貢献、終われば自分の時間とメリハリをつけて生活の質(QOL)を上げるというだけでも幸せなことだと思います。
会社に居続けてQOLを上げる考え方についてはこの記事を参考にしてください▼
何事も考え方で人生をプラスにできる。そう考えていきましょう!
そんな感じで最後まで読んで頂きありがとうございます!
あなたにとってこのブログがちょっとでもプラスになれば嬉しいです。
あなたの素晴らしい人生を自分のために生きましょう!
それではまた!
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